DNS サーバーを設定する

以下の手順は、BIND バージョン 9 を使用して確認済みです。

Microsoft DNS サーバーまたは Windows DNS サーバーの BIND を手動で設定して、以下を実行できます。

このセクションでは、DNS ロールを追加する方法、ゾーンまたはドメインを作成する方法、必要なサブドメインと適切なリソースレコード(TXT、PTR、SRV)を追加する方法について説明します。

このセクションでは、エンタープライズ環境で最も一般的な設定について説明します。このセクションは、ネットワーク管理者を対象としています。その他の設定については、Lexmark プロフェッショナルサービスチームにお問い合わせください。

AirPrint アドバタイズのために DNS サーバーを設定する

DNS ロールを追加する

メモ: サーバーに静的 IP アドレスが設定されていることを確認します。
Windows Server 2012 の場合
  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[サーバー マネージャ]をクリックします。

  2. [管理] > [役割と機能の追加] > [次へ]をクリックします。

  3. インストールのタイプとして、[役割ベースまたは機能ベースのインストール]を選択し、[次へ]をクリックします。

  4. [サーバー プールからサーバーを選択]をクリックし、適切なサーバーを選択します。

  5. [DNS サーバー] > [機能の追加] > [次へ]を選択します。

  6. [インストール]をクリックします。

Windows Server 2008 の場合
  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[サーバー マネージャ]をクリックします。

  2. [役割] > [ロールの追加] > [次へ]をクリックします。

  3. [DNS サーバー] > [次へ]を選択します。

  4. [インストール]をクリックします。

前方参照ゾーンを追加する

メモ: DNS サーバーのドメイン名と IP アドレスをあらかじめ調べておきます。
  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、[前方参照ゾーン]を右クリックし、[新しいゾーン] > [次へ]をクリックします。

  3. ゾーンの種類として[プライマリ ゾーン]を選択し、[次へ]をクリックします。

  4. ドメインの名前を指定し、[次へ]をクリックします。

  5. [次の名前で新しくファイルを作成する]をクリックし、[次へ]をクリックします。

  6. [動的更新を許可しない] > [次へ]を選択します。

    メモ: 親 DNS サーバーに新しいゾーンを追加する場合、または新しいサーバーのインストールが唯一のネットワーク DNS サーバーである場合にのみ、動的更新を許可します。お使いの環境の詳細については、システム管理者に問い合わせてください。
  7. [終了]をクリックします。

逆引き参照ゾーンを追加する

メモ:

  1. プライマリ DNS サーバーから、[Windows 管理ツール]ウィンドウに移動し、[DNS]をクリックします。

    メモ: プライマリ DNS サーバーは、組織の親 DNS サーバーか、インストールする新しい DNS サーバーです。
  2. サーバーのホスト名を展開し、[逆引き参照ゾーン]を右クリックし、[新しいゾーン] > [次へ]をクリックします。

  3. ゾーンの種類として[プライマリ ゾーン]を選択し、[次へ]をクリックします。

  4. [IPv4 逆引き参照]を選択し、[次へ]をクリックします。

  5. DNS サーバーの IP アドレスの最初の 3 オクテットを入力し、[次へ]をクリックします。

  6. [次の名前で新しくファイルを作成する]をクリックし、[次へ]をクリックします。

  7. [動的更新を許可しない] > [次へ]を選択します。

    メモ: 親 DNS サーバーに新しいゾーンを追加する場合、または新しいサーバーのインストールが唯一のネットワーク DNS サーバーである場合にのみ、動的更新を許可します。お使いの環境の詳細については、システム管理者に問い合わせてください。
  8. [終了]をクリックします。

ホスト A レコードを追加する

メモ: このプロセスはオプションです。ネットワークに、ネットワーク上のクライアントのホストレコードを管理する親 DNS サーバーがない場合にのみ、ホスト A レコードを追加します。また、親 DNS サーバーでの動的更新が組織によって許可されていない場合も、ホスト A レコードを追加できます。
  1. プライマリ DNS サーバーから、[Windows 管理ツール]ウィンドウに移動し、[DNS]をクリックします。

    メモ: プライマリ DNS サーバーは、組織の親 DNS サーバーか、インストールする新しい DNS サーバーです。
  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンに作成されたドメインを右クリックし、[新しいホスト (A)] > [次へ]をクリックします。

  3. LPM サーバーのホスト名と IP アドレスを指定します。

    メモ: エンタープライズシステムで、LPM サーバーがロードバランサロールを実行していること、およびその IP アドレスが静的であることを確認します。
  4. [関連付けられたポインター (PTR) レコードを作成する] > [ホストの追加]を選択します。

その他の考慮事項

以下のシナリオでは、前方参照ゾーンと逆引き参照ゾーンのホスト A レコードが自動的に作成されます。

ゾーンまたはサブドメインにホスト A レコードを作成する場合は、完全修飾ドメイン名ではなく、サーバーのホスト名のみを指定します。

正規名(CNAME)レコードを追加する

メモ: このプロセスはオプションです。既存のサーバーの DNS エントリがあり、かつサーバーのエイリアスとして lpm-airprint を使用する場合にのみ、CNAME レコードを追加します。
  1. プライマリ DNS サーバーから、[Windows 管理ツール]ウィンドウに移動し、[DNS]をクリックします。

    メモ: プライマリ DNS サーバーは、組織の親 DNS サーバーか、インストールする新しい DNS サーバーです。
  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンに作成されたドメインを右クリックし、[新しいエイリアス (CNAME)] > [次へ]をクリックします。

  3. サーバーのエイリアス名と完全修飾ドメイン名を指定します。

  4. [OK]をクリックします。

_tcp サブドメインを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンに作成されたドメインを右クリックし、[新しいドメイン]をクリックします。

  3. [新規 DNS ドメイン]ダイアログボックスに、「_tcp」と入力します。

  4. [OK]をクリックします。

_ipp サブドメインを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _tcp サブドメインを右クリックし、[新しいドメイン]をクリックします。

  3. [新規 DNS ドメイン]ダイアログボックスに、「_ipp」と入力します。

  4. [OK]をクリックします。

_sub サブドメインを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _tcp サブドメインを展開します。

  3. _ipp サブドメインを右クリックし、[新しいドメイン]をクリックします。

  4. [新規 DNS ドメイン]ダイアログボックスに、「_sub」と入力します。

  5. [OK]をクリックします。

_universal PTR レコードを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _tcp および _ipp サブドメインを展開します。

  3. _sub サブドメインを右クリックし、[その他の新しいレコード]をクリックします。

  4. [リソース記録タイプ]ダイアログボックスで、[ポインター (PTR)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします。

  5. [ホスト IP アドレス]フィールドに、「_universal」と入力します。

  6. [ホスト名]フィールドに、ホスト名を以下の形式で入力します。

    hostname._ipp._tcp.domain.com

    ここで、

    • hostname は、ホスト A レコードの作成時に使用されるサーバーのホスト名です。

      メモ: _sub ドメインの PTR レコードと _ipp ドメインの PTR、SRV、TXT レコードに正しいサーバーホスト名を使用してください。
    • domain は、組織のドメイン名です。

  7. [OK]をクリックします。

PTR、SRV、TXT レコードを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _tcp サブドメインを展開します。

  3. _ipp サブドメインを右クリックし、[その他の新しいレコード]をクリックします。

  4. [リソース記録タイプ]ダイアログボックスで、以下のいずれかの操作を実行します。

    PTR の場合
    1. [ポインター (PTR)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [ホスト IP アドレス]フィールドは空白のままにします。

    3. [ホスト名]フィールドに、ホスト名を以下の形式で入力します。

      hostname._ipp._tcp.domain.com

      ここで、

      • hostname は、ホスト A レコードの作成時に使用されるサーバーのホスト名です。

        メモ: _sub ドメインの PTR レコードと _ipp ドメインの PTR、SRV、TXT レコードに正しいサーバーホスト名を使用してください。
      • domain は、組織のドメイン名です。

    SRV の場合
    1. [サービス ロケーション (SRV)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [サービス]フィールドに、サーバーのホスト名を入力します。

    3. [プロトコル]フィールドに、「_ipp」と入力します。

    4. [優先順位]フィールドと[重さ]フィールドが 0 に設定されていることを確認します。

    5. [ポート番号]フィールドに、「631」と入力します。

    6. [このサービスを提供するホスト]フィールドに、LPM サーバーの完全修飾ドメイン名を入力します。

    TXT の場合
    1. [文字(TXT)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [レコード名]フィールドに、サーバーのホスト名を入力します。

    3. [文字]セクションで、正しいキーと値のペアを指定します。

      キーと値のペアの例(_ipp サブドメイン)
      txtvers=1
      qtotal=1
      product=(Lexmark Print server version 1.0)
      note=Physical location to advertise
      pdl=image/urf,application/pdf,image/jpeg,application/octet-stream
      adminurl=http://SERVERIPADDRESS:9780/lpm/config
      priority=0
      rp=lpm/ipp/print
      URF=V1.4,CP1,PQ3-4-5,RS300-600,MT1-2-3-4-5-6-8-10-11-12-13,W8,ADOBERGB24,DEVRGB24,DEVW8,SRGB24,IS1,IFU0,OB10
      Color=T
      Duplex=T
      Scan=F
      Fax=F
      Binary=T
      Transparent=T
      Copies=T
      Collate=T
      ty=Lexmark Print server version 1.0
      UUID=b15525c7-8885-4279-a0a2-2ec669b9fbaa
      TLS=1.2
      kind=document
      PaperMax=<legal-A4
      air=none
      メモ: サーバーの設定ポータルの[DNS レコード]ウィンドウ(http: //serverIPaddress: 9780/lpm/config)に表示されるキーと値のペアは、_ipp サブドメインと _ipps サブドメインに適用されます。ただし、air= キーの値を none にし、printer-type= キーと値のペアを _ipp TXT レコードから除外する必要があります。
  5. [OK]をクリックします。

_ipps サブドメインを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _tcp サブドメインを右クリックし、[新しいドメイン]をクリックします。

  3. [新規 DNS ドメイン]ダイアログボックスに、「_ipps」と入力します。

  4. [OK]をクリックします。

_ipps サブドメインの _sub サブドメインを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _tcp サブドメインを展開します。

  3. _ipps サブドメインを右クリックし、[新しいドメイン]をクリックします。

  4. [新規 DNS ドメイン]ダイアログボックスに、「_sub」と入力します。

  5. [OK]をクリックします。

_sub サブドメインの _universal PTR レコードを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _tcp および _ipps サブドメインを展開します。

  3. _sub サブドメインを右クリックし、[その他の新しいレコード]をクリックします。

  4. [リソース記録タイプ]ダイアログボックスで、[ポインター (PTR)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします。

  5. [ホスト IP アドレス]フィールドに、「_universal」と入力します。

  6. [ホスト名]フィールドに、ホスト名を以下の形式で入力します。

    hostname._ipps._tcp.domain.com

    ここで、

    • hostname は、ホスト A レコードの作成時に使用されるサーバーのホスト名です。

      メモ: _sub ドメインの PTR レコードと _ipps ドメインの PTR、SRV、TXT レコードに、正しいサーバーホスト名を使用してください。
    • domain は、組織のドメイン名です。

  7. [OK]をクリックします。

_ipps サブドメインの PTR、SRV、TXT レコードを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _tcp サブドメインを展開します。

  3. _ipps サブドメインを右クリックし、[その他の新しいレコード]をクリックします。

  4. [リソース記録タイプ]ダイアログボックスで、以下のいずれかの操作を実行します。

    PTR の場合
    1. [ポインター (PTR)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [ホスト IP アドレス]フィールドは空白のままにします。

    3. [ホスト名]フィールドに、ホスト名を以下の形式で入力します。

      hostname._ipps._tcp.domain.com

      ここで、

      • hostname は、ホスト A レコードの作成時に使用されるサーバーのホスト名です。

        メモ: _sub ドメインの PTR レコードと _ipps ドメインの PTR、SRV、TXT レコードに、正しいサーバーホスト名を使用してください。
      • domain は、組織のドメイン名です。

    SRV の場合
    1. [サービス ロケーション (SRV)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [サービス]フィールドに、サーバーのホスト名を入力します。

    3. [プロトコル]フィールドに、「_ipps」と入力します。

    4. [優先順位]フィールドと[重さ]フィールドが 0 に設定されていることを確認します。

    5. [ポート番号]フィールドに、「443」と入力します。

    6. [このサービスを提供するホスト]フィールドに、LPM サーバーの完全修飾ドメイン名を入力します。

    TXT の場合
    1. [文字(TXT)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [レコード名]フィールドに、サーバーのホスト名を入力します。

    3. [文字]セクションで、正しいキーと値のペアを指定します。

      キーと値のペアの例(_ipp サブドメイン)
      txtvers=1
      qtotal=1
      product=(Lexmark Print server version 1.0)
      note=Physical location to advertise
      pdl=image/urf,application/pdf,image/jpeg,application/octet-stream
      adminurl=http://SERVERIPADDRESS:9780/lpm/config
      priority=0
      rp=lpm/ipp/print
      URF=V1.4,CP1,PQ3-4-5,RS300-600,MT1-2-3-4-5-6-8-10-11-12-13,W8,ADOBERGB24,DEVRGB24,DEVW8,SRGB24,IS1,IFU0,OB10
      Color=T
      Duplex=T
      Scan=F
      Fax=F
      Binary=T
      Transparent=T
      Copies=T
      Collate=T
      ty=Lexmark Print server version 1.0
      UUID=b15525c7-8885-4279-a0a2-2ec669b9fbaa
      TLS=1.2
      kind=document
      PaperMax=<legal-A4
      air=username,password
      printer-type=0x4C0901C 
      メモ: サーバーの設定ポータルの[DNS レコード]ウィンドウ(http: //serverIPaddress: 9780/lpm/config)に表示されるキーと値のペアは、_ipp サブドメインと _ipps サブドメインに適用されます。ただし、air= キーの値を username,password にし、printer-type= キーと値のペアを _ipps TXT レコードに追加する必要があります。
  5. [OK]をクリックします。

_udp サブドメインを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンに作成されたドメインを右クリックし、[新しいドメイン]をクリックします。

  3. [新規 DNS ドメイン]ダイアログボックスに、「_udp」と入力します。

  4. [OK]をクリックします。

_udp-sd サブドメインを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _udp サブドメインを右クリックし、[新しいドメイン]をクリックします。

  3. [新規 DNS ドメイン]ダイアログボックスに、「_dns-sd」と入力します。

  4. [OK]をクリックします。

_dns-sd サブドメインの _services、b、lb PTR レコードを追加する

  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[DNS]をクリックします。

  2. サーバーのホスト名を展開し、前方参照ゾーンのあとに _udp サブドメインを展開します。

  3. _dns-sd サブドメインを右クリックし、[その他の新しいレコード]をクリックします。

  4. [リソース記録タイプ]ダイアログボックスで、以下のいずれかの操作を実行します。

    _ipp の場合
    1. [ポインター (PTR)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [ホスト IP アドレス]フィールドに、「_services」と入力します。

    3. [ホスト名]フィールドに、「_ipp._tcp.domain.com」と入力します。ここで、domain は、組織のドメイン名です。

    _ipps の場合
    1. [ポインター (PTR)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [ホスト IP アドレス]フィールドに、「_services」と入力します。

    3. [ホスト名]フィールドに、「_ipps._tcp.domain.com」と入力します。ここで、domain は、組織のドメイン名です。

    b および lb の場合
    1. [ポインター (PTR)]を選択し、[レコードの作成]をクリックします

    2. [ホスト IP アドレス] フィールドに、それぞれ「b」または「lb」と入力します。

    3. [ホスト名]フィールドに、組織のドメイン名を入力します。

  5. [OK]をクリックします。

DNS フォワーダを設定する

プライマリまたはセカンダリ DNS サーバーがインストールされているネットワーク環境では、新しい DNS サーバーに対するフォワーダを作成します。新しい DNS サーバーでは、AirPrint アドバタイズとサービス検出のためのリソースレコードが保持されている必要があります。フォワーダにより、AirPrint アドバタイズに必要なレコードを既存の DNS サーバーに追加することなく、AirPrint デバイスが LPM サーバーを検索できます。クライアントデバイスやコンピュータでは、プライマリおよびセカンダリ DNS サーバーの IP アドレスを更新する必要はありません。

メモ: リソースレコードを親 DNS サーバーに追加する場合は、DNS フォワーダを設定する必要はありません。また、新しいサーバーのインストールが唯一のネットワーク DNS サーバーである場合も、必要ありません。お使いの環境の詳細については、システム管理者に問い合わせてください。
  1. プライマリまたはセカンダリ DNS サーバーから、[Windows 管理ツール]ウィンドウに移動し、[DNS]をクリックします。

    メモ: プライマリ DNS サーバーは、組織の親 DNS サーバーか、インストールする新しい DNS サーバーです。
  2. サーバーのホスト名を右クリックし、[プロパティ]を選択します。

  3. [転送]タブで、[編集]をクリックします。

  4. [選択したドメインの転送 IP アドレスリスト]フィールドで、新しいサーバーインストールの IP アドレスを指定します。

  5. [追加]をクリックします。

BIND を設定する
  1. Windows エクスプローラで、BIND のインストールフォルダに移動し、etc フォルダを開きます。

  2. named.conf ファイルを開き、以下の行を追加します。

    options { forwarders { DNSserver; }; forward only; };

    ここで、DNSserver は、適切な AirPrint リソースレコードを含む DNS サーバーの IP アドレスです。

  3. ファイルを保存します。

ドメインを委任する

プライマリまたはセカンダリ DNS サーバーがインストールされているネットワーク環境では、新しい DNS サーバーに対する新しいドメインの委任マップを作成します。新しい DNS サーバーでは、AirPrint アドバタイズとサービス検出のためのリソースレコードが保持されている必要があります。委任マッピングにより、AirPrint アドバタイズに必要なレコードを既存の DNS サーバーに追加することなく、AirPrint デバイスが LPM サーバーを検索できます。新しい DNS サーバーの IP アドレスが、クライアントデバイスまたはコンピュータの DNS サーバーのリストに追加されていることを確認します。

メモ: リソースレコードを親 DNS サーバーに追加する場合は、委任を設定する必要はありません。また、新しいサーバーのインストールが唯一のネットワーク DNS サーバーである場合も、必要ありません。お使いの環境の詳細については、システム管理者に問い合わせてください。
  1. プライマリまたはセカンダリ DNS サーバーから、[Windows 管理ツール]ウィンドウに移動し、[DNS]をクリックします。

    メモ: プライマリ DNS サーバーは、組織の親 DNS サーバーか、インストールする新しい DNS サーバーです。
  2. 委任を作成するゾーンまたはドメインを右クリックし、[新しい委任] > [次へ]をクリックします。

  3. 委任するサブドメインの名前を指定し、[次へ] > [追加]をクリックします。

  4. サブドメインの適切な AirPrint リソースレコードを含む DNS サーバーの IP アドレスを指定し、[OK]をクリックします。

  5. [終了]をクリックします。

AirPrint アドバタイズのために BIND を設定する

メモ: サーバーに静的 IP アドレスが設定されていること、および BIND がインストールされていることを確認してください。

キーファイルを作成する

  1. コマンドプロンプトから、BIND のインストールフォルダに移動します。たとえば、cd C: \dns です。

  2. bin ディレクトリに移動します。たとえば、cd bin です。

  3. rndc-confgen -a」と入力し、Enter キーを押します。

  4. rndc-confgen >..\etc\rndc.conf」と入力し、Enter キーを押します。

named.conf ファイルを作成する

  1. コマンドプロンプトから、BIND のインストールフォルダに移動します。たとえば、cd C: \dns です。

  2. etc ディレクトリに移動します。たとえば、cd etc です。

  3. start notepad named.conf」と入力し、Enter キーを押します。

  4. ファイルを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい]をクリックします。

  5. ファイルの先頭に「options { directory dir-install; };」と入力し、Enter キーを押します。ここで、dir-install は、BIND のインストールディレクトリです。

  6. Windows エクスプローラで、BIND のインストールフォルダに移動し、etc フォルダを開きます。

  7. rndc.conf ファイルを開き、# Use with the following named.conf..行に続くテキストをコピーします。

  8. named.conf ファイルを開き、options {directory... 行のあとにテキストを貼り付けます。

  9. Use with the following... 行と End of named.conf 行を除くすべての行から # を削除します。

  10. [ファイル] > [終了] > [保存]をクリックします。

前方参照ゾーンファイルを作成する

メモ: DNS サーバーのドメイン名と IP アドレスをあらかじめ調べておきます。
  1. コマンドプロンプトから、BIND のインストールフォルダに移動します。たとえば、cd C: \dns です。

  2. etc ディレクトリに移動します。たとえば、cd etc です。

  3. start notepad db.domain」と入力し、Enter キーを押します。ここで、domain は、サーバーのドメイン名です。

  4. ファイルを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい]をクリックします。

  5. 新しいゾーンファイルに、以下の太字部分を追加します。

    $TTL 3600
    @ IN SOA lpm-airprint.domain.com. unused-email (1 10800 3600 604800 60)
    @ IN NS lpm-airprint.domain.com.
    lpm-airprint.domain.com. IN A 192.168.1.10
    b._dns-sd._udp IN PTR @
    lb._dns-sd._udp IN PTR @
    _services.dns-sd._udp IN PTR _ipp._tcp.domain.com.
    _services.dns-sd._udp IN PTR _ipps._tcp.domain.com.
    _universal._sub._ipp._tcp IN PTR lpm-airprint._ipp._tcp.domain.com.
    _universal._sub._ipps._tcp IN PTR lpm-airprint._ipps._tcp.domain.com.
    
    _ipp._tcp IN PTR lpm-airprint._ipp._tcp.domain.com.
    lpm-airprint._ipp._tcp IN SRV 0 0 631 lpm-airprint.domain.com.
    lpm-airprint._ipp._tcp IN TXT "txtvers=1""qtotal=1""product=Lexmark Print server version 1.0""note=Physical location to advertise""pdl=image/urf,application/pdf,image/jpeg,application/octet-stream""adminurl=http://SERVERIPADDRESS:9780/lpm/config""priority=0""rp=lpm/ipp/print""URF=V1.4,CP1,PQ3-4-5,RS300-600,MT1-2-3-4-5-6-8-10-11-12-13,W8,ADOBERGB24,DEVRGB24,DEVW8,SRGB24,IS1,IFU0,OB10""Color=T""Duplex=T""Scan=F""Fax=F""Binary=T""Transparent=T""Copies=T""Collate=T""ty=Lexmark Print server version 1.0""UUID=b15525c7-8885-4279-a0a2-2ec669b9fbaa""TLS=1.2""kind=document""PaperMax=<legal-A4""air=none"
    
    _ipps._tcp IN PTR lpm-airprint._ipps._tcp.domain.com.
    lpm-airprint._ipps._tcp IN SRV 0 0 443 lpm-airprint.domain.com.
    lpm-airprint._ipp._tcp IN TXT "txtvers=1""qtotal=1""product=Lexmark Print server version 1.0""note=Physical location to advertise""pdl=image/urf,application/pdf,image/jpeg,application/octet-stream""adminurl=http://SERVERIPADDRESS:9780/lpm/config""priority=0""rp=lpm/ipp/print""URF=V1.4,CP1,PQ3-4-5,RS300-600,MT1-2-3-4-5-6-8-10-11-12-13,W8,ADOBERGB24,DEVRGB24,DEVW8,SRGB24,IS1,IFU0,OB10""Color=T""Duplex=T""Scan=F""Fax=F""Binary=T""Transparent=T""Copies=T""Collate=T""ty=Lexmark Print server version 1.0""UUID=b15525c7-8885-4279-a0a2-2ec669b9fbaa""TLS=1.2""kind=document""PaperMax=<legal-A4""air=username,password""printer-type=0x4C0901C"

    ここで、

    • lpm-airprint.domain.com は、サーバーの完全修飾ドメイン名です。

    • 192.168.1.10 は、サーバーの IP アドレスです。

    • lpm-airprint は、サーバーのホスト名です。

    メモ: キーと値のペアは、サーバーの設定ポータルの[DNS レコード]ウィンドウに表示されます(http: //serverIPaddress: 9780/lpm/config)。product= のキーと値のペアの余分な括弧が削除されていることを確認します。
  6. ファイルを保存します。

逆引き参照ゾーンファイルを作成する

メモ: DNS サーバーのドメイン名と IP アドレスをあらかじめ調べておきます。
  1. コマンドプロンプトから、BIND のインストールフォルダに移動します。たとえば、cd C: \dns です。

  2. etc ディレクトリに移動します。たとえば、cd etc です。

  3. start notepad db.domain.in-addr.arpa」と入力し、Enter キーを押します。ここで、domain は、逆順にしたサーバーの IP アドレスの最初の 3 オクテットです。

  4. ファイルを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい]をクリックします。

  5. 新しいゾーンファイルで、以下の項目を追加します。

    $TTL 3600
    @ IN SOA lpm-airprint.domain.com. unused-email (1 10800 3600 604800 60)
    @ IN NS lpm-airprint.domain.com.
    20 IN PTR lpm-airprint.domain.com.

    ここで、

    • lpm-airprint.domain.com は、サーバーの完全修飾ドメイン名です。

    • 20 は、サーバーの IP アドレスの最後のオクテットです。

    メモ:

    • db.domain ファイル内で Linux または Unix の BIND を使用しているときに、クライアントデバイス上で AirPrint アドバタイズが重複している場合は、_universal._sub._ipp._tcp IN PTR lpm-airprint._ipp._tcp.domain.com 行を削除します。
    • GUI ツールを使用して DNS レコードを BIND サーバーに追加するときに、文字制限が発生する場合は、キーと値のペアを air=pdl=qtotal=rp=tls=urf= に減らします。
    • ネットワーク上に Mac OS X 10.10 以降のクライアントワークステーションがある場合は、Color=Duplex= のキーと値のペアを追加します。Mac OS X 10.10 以降では、Color=Duplex= の値に応じて、AirPrint プリンタのカラーと両面印刷の設定が無効になります。
  6. ファイルを保存します。

named.conf ファイル内でゾーンファイルを参照する

メモ: ゾーンファイルは、named.conf ファイルと同じフォルダにない場合があります。
  1. Windows エクスプローラで、BIND のインストールフォルダに移動し、etc フォルダを開きます。

  2. named.conf ファイルを開き、options {directory... 行のあとに以下の行を追加します。

    zone "domain.com." { type master; file "db.domain"; allow-update { any; }; };
    zone "1.168.192.in-addr.arpa" { type master; file "db.1.168.192.in-addr.arpa"; allow-update { any; }; };

    メモ:

    • file 要素の後の値は、ゾーンファイルへの相対パスです。作成したゾーンファイルに対して、正しいパスとファイル名が必要です。allow-update キーを使用すると、クライアントは DNS レコードを追加または更新できます。これは、動的更新と呼ばれます。
    • 親 DNS サーバーに新しいゾーンを追加する場合、または新しいサーバーのインストールが唯一のネットワーク DNS サーバーである場合にのみ、動的更新を許可します。お使いの環境の詳細については、システム管理者に問い合わせてください。
  3. ファイルを保存します。

ISC BIND サービスを開始する

以下を作成したあとで、ISC BIND サービスを開始します。

メモ: サービスのスタートアップの種類が[自動]に設定されていることを確認します。
  1. [Windows 管理ツール]ウィンドウで、[サービス]をクリックします。

  2. ISC BIND サービスを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。

  3. [ログオン]タブで、[次としてログイン]を[ローカル システム アカウント]に設定し、[OK]をクリックします。

  4. ISC BIND サービスを右クリックし、[開始]をクリックします。

DNS サーバーの設定に関するその他の考慮事項

AirPrint アドバタイズのためのゾーン、ドメイン、リソースレコードを組織の親 DNS サーバーに追加できます。これらのドメインおよびリソースレコードは、既存のゾーンにも追加できます。この DNS サーバーを使用するように設定されているクライアントは、ネットワークプロパティで以下の情報が指定されている場合に、AirPrint を使用してサーバーを検出できます。

ただし、LPM サーバーに DNS ロールをインストールしたあとで、適切なゾーン、ドメイン、レコードをそのサーバーに追加することをお勧めします。そのサーバーをセカンダリ DNS サーバーとして指定するか、LPM サーバーの IP アドレスを使用して、親 DNS サーバー上にフォワーダを設定します。

ゾーン転送

ゾーン転送はセキュリティリスクと見なされます。親 DNS サーバーと LPM サーバーの間でゾーン転送が行われないようにする必要があります。フォワーダまたは委任を設定すれば、親 DNS サーバーと LPM サーバーとの間のゾーン転送を防止できます。

メモ: お使いの環境の詳細については、システム管理者に問い合わせてください。
クライアントの設定

DNS サーバーへのフォワーダが構成されている DNS サーバーの IP アドレスを使用して、以下を設定できます。DNS サーバーでは、AirPrint アドバタイズとサービス検出のためのリソースレコードが保持されている必要があります。iOS モバイルデバイスに、検索ドメインとして正しいゾーンまたはドメイン名が含まれていることを確認します。たとえば、domain.com です。これらの設定は、DHCP サーバーを使用してモバイルデバイス上で設定することも、その特定のネットワークの設定を手動で編集して設定することもできます。

メモ: お使いの環境の詳細については、システム管理者に問い合わせてください。

Apple Configurator を使用してプロファイルを作成する

AirPrint デバイスまたは AirPrint サーバーは、プロファイルを使用してモバイルデバイスに展開できます。

メモ: AirPrint プロファイルは、iOS 7 以降を実行しているモバイルデバイスにのみ適用可能です。
  1. Macintosh コンピュータから、Apple Configurator ツールを起動します。

  2. [管理]をクリックします。

  3. [すべてのデバイス] > [追加]アイコン > [新規プロファイルの作成]を選択します。

  4. [AirPrint]を選択し、[設定]をクリックします。

  5. [AirPrint] ウィンドウで、[追加]アイコン をクリックします。

  6. 次のいずれかを実行します。

    手動設定
    1. [プリンタの設定]メニューで[手動]を選択し、ロードバランサの IP アドレスを入力します。

    2. [リソースパス]フィールドに「lpm/ipp/print」と入力します。

    LPM の設定
    メモ: 以下の手順は、Macintosh コンピュータが AirPrint サーバーと同じサブネット上にある場合にのみ適用されます。さらに、LPM Web ポータルで Bonjour 検出を有効にする必要があります。
    1. [プリンタの設定]メニューで[Lexmark 印刷管理]を選択し、ロードバランサの IPv4 または IPv6 アドレスを入力します。

    2. [リソースパス]フィールドに「/lpm/ipp/print」と入力します。

    メモ: 1 つのプロファイルに複数の AirPrint デバイスを追加できます。
  7. [管理]ウィンドウで、プロファイルを選択し、エクスポートします。

  8. 一意のプロファイル名を入力し、場所を指定します。

  9. [保存]をクリックします。

モバイルデバイスにプロファイルをインストールするには、以下の操作を実行します。

DNS サーバーを設定するためのコマンドラインツールを理解する